英検1級合格のための最大の難関といっても過言ではない単語力。特に大問1の短文穴埋め問題は単語がわからなければ絶対に解けません。そのため合格のためには単語力をつけることが最も重要になってくるのです。でも、量が多すぎてなかなか覚えることができない、覚えたと思っても使う機会が少ないので忘れてしまう。こんな覚えはないでしょうか?そこで私自身が実践した勉強法と教材を紹介します。
英検1級短文穴埋め問題対策参考書
英検1級の単語量は12,000単語~14,000単語といわれています。英検準1級は7000単語前後ですので、英検準1級の単語量の約倍の単語を覚えなければいけない計算です。英検準1級合格までにかかった時間を考えると1級は気が遠くなるぐらい難しいのです。そこで重要になってくるのがいかに効率よく単語を覚えるかということです。そこでそんな難関の英検1級に合格するために使ったお勧めの単語帳を紹介します。
なお、1万単語以上といわれる英検1級合格までにかかる期間はは平均して3年近くになるようです。英検準1級から英検1級合格までにかかる時間、難易度などについて別記事でまとめていますので合わせて確認してみてください。
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【徹底解析】英検1級のレベル・難易度 - 平均受験回数・準備期間は?
英検1級は、日本国内で実施される英語試験では最高難易度ともいわれる非常に難しい英語試験です。国際規格、CEFR換算でもC1レベル(上から2番目)、国際的な英語試験、TOEICでも900以上に相当すると ...
単語集
単語を覚えるためには単語集がないことには始まりません。英検1級単語集はいくつかありますが、旺文社の「英検1級でる順パス単」に限ります。なんといっても単語数が半端ないですし、掲載されている単語も英検に出てくる出題されるものばかりです。
この本のおすすめポイントはiPhone、android向けアプリがあるというところです。旺文社も公式のアプリを出していますが、それよりもmikan Co.,LTDの出しているアプリのほうがおすすめです。公式のほうは単に音声を流すだけですので、書籍版の「CD」の位置づけと考えていただければわかりやすいかと思います。
人によってはアプリだけで事足りてしまうかもしれませんが、やはり紙ベースのほうが良いという方は、ぜひアプリとの併用をご検討ください。アプリであれば持ち運びが楽ですし、通勤、通学時間などにも簡単に勉強できます。外出先ではアプリ、自宅では紙ベースといった形で使い分けるとよいでしょう。
語彙問題参考書
出る順で最短合格!英検1級 語彙問題完全制覇
単語を覚えるのと合わせて活用したいのが語彙問題用参考書です。2015年にジャパンタイムズから発売された「出る順で最短合格!英検1級 語彙問題完全制覇」は外すことができません。
これは品詞別に構成されていて自分の苦手な品詞をあぶりだすことができます。また、問題量が半端なく、合計540問もあるので、この本さえあれば一通りの対策はできるでしょう。なお、名前は「でる順パス単」とかぶっていますが、順番などは全く異なりますのでご留意ください。
英検1級語彙・イディオム問題500
次におすすめするのが、旺文社の出している「英検1級語彙・イディオム問題500」です。出版は2006年と若干古いですが、今でもまだまだ使えます。こちらも先ほど紹介した書籍同様、問題量が500問とかなり多くあります。また丁寧な解説付きなので「出る順で最短合格! 英検1級 語彙問題完全制覇」で足りない場合は購入してみてください。
ウェブサービス
上記で紹介した単語集、参考書と合わせて活用していただきたいのがWeblioの「語彙力診断テスト」です。
英検1級は約1万2千単語を覚えなければいけません。単語量はめちゃくちゃ多いですが、出題されるのはそのわずか25問です(大問1の短文穴埋めは25問)。そうするといくら短文穴埋めに対応した参考書を解いても、自分の覚えた単語が出れば正解できますが、見たことのない単語が出てくれば手も足も出ません。そこで日々自分の基礎体力(単語力)がついているかを測定するためにWeblioの語彙力テストをぜひ活用しましょう。
単語の覚え方
さて、仮に英検準1級合格した方が必要な単語をすべて覚えていたと仮定すると、そこから英検1級合格までに必要な単語数は単純計算で約6,000単語(英検1級単語数12,000-準1級単語数7,000)必要になります。短期間で合格するためには今まで通りの覚え方では何年もかかってしまいます。そこで、今までとは違ったアプローチで覚えていく必要があるのです。
一度に覚える数を増やそう
皆さんは一日に何単語ぐらい覚えられますか?英検1級に1年で合格するためには最低でも1日20単語覚えなければいけません。少ないと感じるかもしれませんが、完ぺきに覚え忘れてはいけないのが1日20単語です。したがって1日当たり頭に入れる単語量はかなり多くしなければいけません。私自身、勉強していた時は1日に700単語をコンスタントに入れるようにしていました。
英検1級の単語はニュースなどで出てくるとは言え、出現率が極端に低いので、覚えてもなかなか使う・目にする機会がなくなかなか覚えられないのが現状です。そこで、できるだけ多くの単語を頭にインプットするようにしましょう。
覚えられない単語は一旦忘れよう
覚えられない単語は固執する必要はありません。一定期間勉強して覚えられなかったら、いったん放置するようにしましょう。覚えられない単語にとらわれるより、覚えられる単語数を増やしたほうが絶対にいいです。
私はパス単の構成が頻出率A,B,Cに分かれているので、それぞれ2週間ずつ回すようにしました。したがって一つの単語を連続して覚えるのは最大で2週間までです。2週間たって覚えられなかったら次の「でる順」といった形で進めていました。
具体的には
1.「でる順A 700単語」を2週間続ける。
2.覚えられた単語(3日連続で意味が分かったものを覚えたと定義)はどんどん消していく
3.1.2.を2週間続け、覚えられても、覚えられなくても、2週間後には「でる順B 700単語」に移動
上記のような形でA~Cをローテーションしていました。おかげで覚えられなかった単語でも、何となく頭に入っていたので試験ではほとんどの問題を解けるようになっていました。
最低でも1日2回は単語を勉強しよう
一度はエビングハウスの忘却曲線を聞いたことがあるのではないでしょうか。
エビングハウスの忘却曲線とは、時間とともにどれだけ忘れるかを数値化したものです。何かを学んだとき20分後には42%忘れ、9時間後には64%忘れる
したがって、一度覚えたと思っても、繰り返さなければ頭に定着しないのです。1日で半分以上忘れてしまいますので、おすすめは1日に複数回同じ単語を覚えることです。
私自身、朝通勤時間に単語を覚え、昼休みに時間があれば単語を覚え、帰宅後単語を覚え、といった形で最低でも1日2回以上勉強していました。時間がなくても、駅へ向かう途中など、探し出せば意外と時間は作り出せるものです。
あらゆるツールを活用しよう
1日複数回を実践するためにも、あらゆるツールを活用しましょう。私自身、自宅から駅へ向かう途中は単語の聞き流し&ディクテーション、通勤途中の電車では、アプリを使って単語の復習、昼休みもアプリを活用。帰宅後は書籍の単語集を使って覚えた単語のチェックと、紙に書いてという形で勉強していました。
そして、時々Weblioの「語彙力テスト」をやってみて進捗を確認していました。こうすると、同じ単語でも、別の媒体で目にすることで新鮮さが伴い、定着もしやすかったです。語彙力テストも最初はD判定やE判定ばかりでしたが、最終的にはB判定、たまにA判定も出るようになり、進捗を実感し嬉しかったです。
まとめ
英検1級は半端ない単語力が求められます。日本で生活しているだけで英検1級に合格するためには波半端じゃない勉強が必要です。でも、決して不可能ではありません。その中でも単語は基礎体力となりますので、ぜひ日々の勉強に取り入れてください。短文穴埋めは単語さえわかれば、数秒で解くことができます。わかる単語が増えれば、確実にスコアを上げられるのです。
そのためにも、必要なのが「質よりも量。広く浅く!」です。特に単語はそれが顕著です。完璧に覚える必要はありません。何となくでも頭に入れておけば、試験時のプレッシャーが手伝って思い出せる可能性が高くなります。単語力はとにかく数をこなすようしましょう。基礎体力(単語力)をつけ、英検に臨めば合格が近くなるでしょう。