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【徹底分析】英検準1級の難易度は?平均受験回数・準備期間などを詳しく解説

こんばんは。英検準1級に3回目で合格したがおちゃんです。この記事は英検2級に合格し、準1級の難易度を詳しく知りたいという人向けの記事です。

英検2級までは高校生ぐらいまでに受験する人も多いですが、準1級となると受験者数はぐっと減ります。情報も2級までほど豊富ではなくなてつぃまいます。英検2級に合格し、準1級って難易度はどのぐらいなのか、受験回数や勉強期間は?合格率、合格後の周りの評価など、英検準1級の難易度を様々な側面から徹底的に分析していきます。

私自身、英検準1級は2度落ちていますが、2級と準1級の差は大きく感じていました。2級までは下位級の延長線という感じでしたが、2級から準1級までは大きなギャップを感じていて、

英検準1級ってめちゃくちゃ難しいじゃん。合格率15%といわれるけど、実際みんな何回で合格してるんだろう?合格したらやっぱり英語はできるようになるのかな?

と様々な疑問を抱いていました。

合格後の感想としては、やはり2級と比べると英語は格段にできるようになりました。

ということで、英検準1級合格者へアンケートを取り、難易度を分析してみました。

ちなみにさらに難易度の高い英検1級やほかの英語試験との難易度比較については別記事で紹介していますので、参考にしてみてください。

英検準1級難易度

まずは英検準1級の合格率・難易度などをデータから見ていきましょう。参考までに2級の難易度も併記しておきます。

英検準1級 英検2級
単語数 8,000語 5,000語
合格率 15% 25%
受験者数 70,000人 300,000人
平均受験回数 1.6回 1.2回
勉強期間 2級から1.8年

英検2級についてはアンケート以外で調査した範囲内での数値となります。

英検2級の合格率は25%、受験回数は1.2回ですが、準1級は1.6回、合格率も2割を切る難易度の高い試験となっています。

それ以上に、英検2級は30万人も受験者がいますが、準1級はその4分の1の7万人。合格者で比較すると、十分の一の数になります。

そのため、難易度以上に、英検準1級は希少価値の高い試験なのです。

私は英検準1級受験時、合格率についてはあまり気にしていませんでしたが、こうして改めて見ると、かなり難易度の高い試験だったんだなと感じます。

英検準1級合格への道は自分との戦いですが、それでも周りのレベルというのはどうしても気になってしまうものですよね。特に不合格となった場合、合格率は気になるものです。

英検準1級の解答用紙にはアンケートがついていますが、結果は公表されていません。ということで、気になる英検準1級の秘密に足を踏み入れてみたいと思います。

英検準1級の難易度を徹底分析

アンケートは30名ですが、合格率15%前後といわれる英検準1級の難易度概要をつかむためには十分なサンプル数ではないでしょうか。アンケート結果をもとに、徹底分析をしていきましょう!

合格率は?

英検協会は2014年までは試験実施状況を公表していましたが、2015年度からは非公開となってしまいました。多くのサイトで紹介されている合格率15%という数値も2014年までのデータになっています。当サイトでも、参考サイトをもとにグラフを作成しましたが、2014年までのデータになっています。

英検準1級合格率推移

英検準1級合格率推移

English Naviのデータより独自に作成

CSEスコアの導入に伴い、合格率や受験者数については非公表となってしまいましたが、難易度としてはおおよそ同じような数値で推移していると推測できます。

合格ライン

2016年度より導入されたCSEスコアでは今まで変動していた合格基準がすべてCSEスコアで評価されるようになり、合格基準CSEスコアも固定化されました。ただし、CSEスコアは問題の難易度によって加重されるため、正解数だけでCSEスコアは算出できません

英検協会の公表によれば、英検準1級1次試験の合格基準は1792点、2次試験の合格基準は512点となっています。

各技能の満点スコアは均等に配分されていて、準1級の場合下記の通りとなります。

  • リーディング :750点
  • ライティング :750点
  • リスニング :750点
  • スピーキング :750点

平均すると各セクションで576点(約75%)を取得すれば合格できる計算です。

ココがポイント

実際にはCSEスコア75%を算出するのは難しいため、素数では8割ぐらいとっておいたほうが安心でしょう。英検協会によればCSEスコアは、統計的手法を使ってスコアを算出するため、受験者自身でCSEスコアを算出することはできないようです。

必要な英語力

では合格率15%の英検準1級に合格するためにはどの程度の英語力が必要なのでしょうか?また英検準1級に合格したら、実力はどのぐらい身につくのでしょうか。

英検準1級は国際基準CEFRでいうB2レベルになります。またほかの英語試験と比較すると、IELTS 5.5-6.5、TOEFL iBT で72-94、TOEICで720点となっています。

日本人の平均がTOEFL 70点、大学生のTOEIC平均が550点前後、社会人平均が600点といわれていますので、英検準1級に合格すれば、日本人平均より英語力があるということができるでしょう。

アメリカの大学へ留学する場合、必要なスコアがおおよそTOEFL iBT 80以上、IELTS 6.5以上といわれているため、英検準1級での大学留学は厳しそうです。

CEFRや日本人の平均TOEFLスコアについては別記事でまとめていますので、併せて確認してみてください。

合格前後の英語力

では英検準1級では英語力はないのでしょうか。個人的な印象として、英検2級は日常会話にはほぼ困らないレベル。英検準1級は分野によりビジネス会話や新聞、ニュース番組なども理解できるレベルだと感じています。

なお、分野によりとしたのは得意な分野だと背景知識があるため、英語力を補うことができるからです。

実際に合格した人たちのアンケートでも、

英語力がついたこと、専門的な英語が話せるようになったこと(男子高校生)

英検2級合格の人は多いけれど、準1級はまだ少ないので英語力について自信が持てるようになりました(40代女性)

英語に関して抵抗感がなくなり、海外の人とのやり取りにものおじしなくなった(男子高校生)

英検準1級の実力をわかっている会社へ就職活動を市、面接官からお褒めの言葉もいただくこともありうれしかった(大学生女性)

というように、英検2級にとどまらず、準1級を取得したことで、客観的な評価を受けやすくなったという声や、主観的にも海外旅行で役立ったという意見や専門的な話をできるようになったというように、英語力に対して自信のついた方が多くいました。

特に、就活において役立ったという意見は多く、英検2級は高校生などでも多く取る一方、準1級になると合格者も少なく、他者との差別化の意味において役に立ったという意見が目立ちました。

私自身、英検2級では海外の英字ニュースなどは興味のある分野でも読むのに抵抗がありましたが、準1級合格で抵抗がなくなりました。また洋書などについても好きな本の原作などであれば抵抗なく読めるようになったのは大きかったです。

結論として、英検準1級では確かに大学留学となるとまだまだ厳しい英語力であるといわざるを得ないですが、ビジネスやプライベートにおいても自分の専門分野や興味のある分野であれば十分実践で使えるレベルに達するということができるでしょう。

語彙力

英検準1級合格に必要な語彙数はおおよそ8000語といわれています。ネイティブスピーカーの語彙数は教育を受けていない人で10,000語といわれています(Talk English.com / BBCニュースより)ので、英検準1級合格とはいえネイティブには到底かなわないレベルにあるのです。

ちなみに!

英語すべての語彙数は171,476単語あるそうです(1989年出版のOxford Dictionaryに収録されている語彙数)。それと比較すると、英検1級とはいえ、十分の一程度というのは気が遠くなってしまいますね。

平均受験回数と勉強期間

さて、アンケート結果に戻りましょう。英検準1級は2級と比べると名実ともに難易度の高い試験になります。とはいえ、実際に合格するまで何回か買っているのか気になりますよね。

アンケート結果からすると意外にも平均1.6回と1回で合格している人が多く、複数回受験している人でも2回で合格しているという驚くべき結果となりました。

英検準1級平均受験回数

英検準1級平均受験回数

グラフでもわかるように、最も多かったのが一発合格の人。そのほかはばらけた結果となりました。

では、この結果をもって1回で受かる人が多いかというとそうでもなく、実はからくりがあったのです。

前述したように、英検2級までは多くの人が高校生までに受験を経験しています。それに対し、準1級となると、そのまま延長で受験する人と、一度社会人になりその後必要に迫られ受験する人と2分されました。

そのため、受験回数は1回が最多となりましたが、2級からの準1級までの期間は半年~1年の人と、5年以上かかったという人と二分されています。

英検準1級準備期間

英検準1級準備期間

これらを整理すると、英検準1級合格に必要な期間は平均で1年ちょっとということになります。準1級は確かに難易度の高い試験とはいえ、2級合格からきちんと継続して勉強をすれば1年で合格できるレベルに達することができるでしょう。

ちなみに今回のアンケート結果では3か月(つまり2級合格後すぐの試験で合格)で合格したという方も2人だけいました。

このことからも、準1級は難易度は高いけれど、決して取れない試験ではないということがわかると思います。

私は1次試験に2度不合格になっていますが、それはまじめに勉強を継続していなかったからです。きちんと継続していれば合格できていたなと今になって振り返ると思います。

最も難しかったパート

アンケートには難しかったパートについても質問してみています。意外だったのはリスニングが難しかったという方が最も多く、続いて長文読解、2次試験という結果になりました。

英検準1級難しかったパート

英検準1級難しかったパート

英検1級は最難関は語彙問題といわれるほど、大問1が難しいとされていますが、準1級に関してはそれ以上にリスニングが難しいようです。

これは2級のリスニング試験が日常場面に関する問題であるのに対し、準1級ではビジネスシーンが入ってくることが理由ではないでしょうか。

平均TOEICスコア

最後は平均TOEICスコアです。アンケートランにはセンター試験やTOEFL、TOEICやLELTSのスコア解答欄がありますが、結果は公表されてないですよね。

受験者としてはやはりほかの試験との比較が気になるのではないでしょうか。

TOEICに関しては英検協会からは公開されていませんが国際ビジネスコミュニケーション協会からは過去にデータが公表されています。

少々古いデータになりますが、2001年に国際ビジネスコミュニケーション協会から公表された資料(TOEICスコアと英検1級取得者の関係)によれば、英検準1級保持者は732点、最も多かったのが745点以上という結果になっています。

実際、私の行ったアンケートでは、最低スコアが550、最大880で、平均では774となりました。ビジネスコミュニケーション協会から公表されている資料より若干高いスコアとなりましたが、誤差の範囲ではないでしょうか。

TOEICと合わせ、ほかの英語試験との難易度比較は別記事で公開していますので、気になる方は確認してみてください。

まとめ

英検準1級は合格率15%と、難易度の高い試験であることがわかります。受験回数や合格までの期間を調査することで、具体的な難易度をイメージできるようになったのではないでしょうか。

英検準1級は難易度の高い試験ですが、決して合格できない試験ではありません。

英検2級は合格率やく25%、受験者数30万人に対し、準1級は受験者数7万人、合格率15%です。

つまり、単純計算で、英検準1級合格者は英検2級合格者の7分の一しかいないのです。

記事中でも述べたように、英検準1級に合格するというだけで、希少価値が高まりますので、ぜひ準1級も目指してみてください。

アンケートの回答者の中にも、

獲得できて本当に良かった検定資格の一つです。努力してよかったです(大学生男性)

英検準1級を持っていると、就活の時も履歴書に堂々と書けるし、面接でも触れてもらえることも多かったので強みになりました(大学生女性)

といったように、合格したことが大きな自信につながっています。特に就活を考えている方は、TOEICのスコアと合わせ英検準1級も取得すると、面接でも有利になること間違いありません。

少々難易度は高めですが、ぜひ挑戦してみてください。周りの評価とともに、ご自身の自信にもつながることでしょう。

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がおちゃん

英検1級、TOEIC 925、TOEFL iBT 85、HSK5級、中国語検定3級、フランス語検定3級を取得し、ぎりぎりのクアッドリンガルを自称しています(笑)。現在モロッコ在住で、フランス語、アラビア語(モロッコ方言)、ところによりスペイン語が話されているので、ヘキサリンガルを目指し奮闘しております。言語習得の苦労話や参考書など紹介していければと思っています。

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