こんにちは。英検1級合格まで準1級から実に4年間かかってしまったがおちゃんです。インターネットで検索すると「一発合格」という方が多く記事を書いていて皆さんのすごさに驚かされます。でも実際には一発合格は少数派で、合格者平均では3年弱かかっているようです。英検準1級までは順調に来たけれど、1級で躓いてしまっているという方も多いのではないでしょうか。
今回は実に4年間、合格のため勉強方法を試行錯誤してきた私が、合格に至った勉強方法を紹介します。しっかりと対策を行えば、短期間でも合格は可能です!私のように時間がかかってしまわないためにも、参考にしてみてください♪
英検1級合格のための勉強方法
英検1級はリーディング、リスニング、エッセイ、スピーチの4技能で構成されてます。それぞれ細かい勉強方法については別記事でまとめていますので併せて確認してみてください。
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また、使用した教材についてもリストにまとめていますので、勉強方法はいいから教材が知りたい!という方はこちらを確認してみてください。
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合格のキーは語彙とエッセイ
英検1級の合格率は1割前後といわれています。受験者の10人に9人は不合格になっているわけですが、その差はどこにあるのでしょうか。過去のデータを調べてみると、合格者と不合格者との間で最もスコアに開きがあったのは語彙問題とエッセイ問題でした。つまり、逆に言えば、合格への近道は語彙問題とエッセイ問題だともいうことができるのです。
詳細は下記記事参照
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では具体的にそれぞれの勉強方法を見ていきましょう。まずは重要度の高い語彙問題とエッセイ対策から見ていきましょう。
語彙対策
多くの英検1級合格者が「英検1級は単語だ」といっていますが、まさにその通りで、「語彙問題なくして、突破はあり得ない」といっても過言ではないでしょう。英検1級の語彙は1万~1万5千といわれており、英検1級1次試験は語彙問題がなんと25問も出題されます。ここを突破しないことには合格は絶望的でしょう。
単語よりも、読解やリスニングでスコアを稼げば合格できる!となめていると、いつまでたっても合格することができず、スランプに陥ってしまうでしょう。
1万以上といわれる英検1級の語彙を覚えるためには様々な形で単語に触れる必要があります。下記の図は私が実践した単語を覚える方法です。
単語の覚え方
パス単に載っている単語だけでも2000以上あります。1日10個覚えても、200日はかかる計算です。したがって英検1級の単語を覚えるには、いかに効率よく大量に覚えるかが重要になります。そのため、私が実践したのはあらゆる媒体で単語に触れるということです。
先ほどの図を見ていただければわかると思いますが、
- でる順パス単(書き)
- でる順パス単アプリで復習
- 英字雑誌で単語に触れる
- Weblioで単語テスト
- 参考書で英検1級対策
これを何度も繰り返しました。基本的による単語帳を使って、書きながら覚えます。朝通勤途中にアプリを使いながら単語を復習、昼休みなどに英字雑誌で単語に触れる、週末など時間があるときにWeblioで単語テストを実施し進捗を確認する、最後に仕上げとして語彙問題参考書を使う、というように様々なメディアを何度も繰り返すことによって、語彙を定着させることができました。
最終的にはWeblio単語テストでもA判定が連続して出るようになり、パス単も8割ぐらいはカバーできるようになり、合格することができました。
英検1級の語彙は通常生活しているだけではあまり目にする機会がありません。そうなると、せっかく覚えても使う機会が少ないので定着せずに忘れてしまうんですよね。そうならないためにも、図で示したように様々なメディアを通じて単語に触れるようにしましょう。そうすることで単語も忘れにくくなりますし、使い方も身に着けることができます。
英字雑誌については、私はNikkei Asian Review、The Economist、Science Magazineを読んでいました。
さらなる詳しい勉強方法については別記事でまとめていますので参考にしてみてください。
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エッセイ対策
次に重要なのがエッセイです。エッセイは与えられたトピックに200~240ワードで意見を述べるというものです。ポイントとしては、
- エッセイの中で3つ理由を述べること
- イントロ、ボディー、コンクルージョンの3段構成になっていること
この2つが重要になります。英語は各パラグラフにトピックセンテンス、サポートセンテンスが必要です。トピックセンテンスとは何か?やサポートセンテンスとは?というのがわからない方は、英語エッセイに関する本を読むことをお勧めします。基本的なことは英検1級エッセイ対策参考書でも確認できますが、自分の書いた文書がきちんと形式に沿っているか心配な方はぜひ誰かに確認してもらってください。
上の図は英検エッセイで重要な項目をまとめたものになります。エッセイで高得点を取るためには第一に背景知識が重要になります。トピックは政治、自然科学、医療、経済など幅広い分野で出題されます。
例えば、2018年度第3回試験では、
Is a worldwide ban on weapons of mass destruction an attainable goal?(大量破壊兵器の地球規模での制限は達成可能な目標か?) 英検公式サイトより
というようなトピックでした。1次試験のエッセイは時間があるとはいえ、トピックが1つですので、自分の得意な分野じゃないからといって、敬遠していたらいつまで経っても合格することはできません。ですので、常日頃から新聞・ラジオ(これは英語、日本語は問いません)を読み、社会問題に常に関心を持つようにしてください。
その上で、英字エッセイに対応した形式、過去の問題や、サンプル解答など参考書を使って確認するようにしましょう。それらができてから、初めてアウトプット、エッセイを実際に書いていくことになります。
もちろん、独学でもエッセイは対策可能ですが、英文のエッセイを初めて書く場合、独学だけでは限界があります。自分自身の文書を客観的に評価するのはなかなか難しいです。英検対策の学校などに通うと月謝が高かったりしますが、今はオンラインの時代です。クラウドで簡単にエッセイ対策ができます。ココナラ、なら500円から見てもらうことができるので、使わないのは損ですよ。
ココナラは探せば本当にすごい人も見つかりますが、探すのが大変という方、お金はある程度かけてもいいという方はしっかりとしたところに見てもらうのが良いでしょう。ちょっと高めではありますが、エッセイだけでなく2次試験対策なども含め見てくれるので、心配な方は探してみてください。私のお勧めは「ベストティーチャー」です。
さらに詳しいエッセイについての情報は別記事でまとめていますので、確認してみてください。
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読解対策
英検1級の読解は非常に細かい部分が問われる試験です。4択のうち2択まではほとんど絞れますが、そのどちらが正しいかについては丁寧に文書を読まなければ間違えてしまいます。ネイティブスピーカーでも間違いが生じるのは読解問題のようです(詳しくはこちら)。
図は英検1級読解問題突破に必要な要素をまとめたものです。英語力だけでも十分解くことはできますが、背景知識があるとより解きやすくなるのがわかります。
英語力
英検1級読解問題の英文はそこまで難しいものではありません。準1級に合格した方であれば、その延長線に1級があるというのがわかると思います。しかし、問題が非常に細かい部分を問うものになっているので、細部の単語まで理解していないと、間違った解答を選んでしまいます。語彙対策編で述べたように、単語力を身に着け、基礎英語力を高めることで合格に近づくことができるでしょう。
背景知識
エッセイ問題にも類似することになりますが、読解問題を解くには背景知識があるのと、そうでないのとでは大きな差が出てしまいます。私自身、受験していた際は自分の得意な分野(政治や歴史)などでは正解率が高かったのに対し、苦手な分野(医療や自然科学)ではめっきりでした。単語レベルでは英語は理解できるのですが、背景知識がないため非常に困難を強いられたのを覚えています。
そのため、幅広い知識を身に着けるため苦手な分野の英字雑誌を読み、背景知識をつけるようにしました。その結果、無事合格することができたのです。個人的にお勧めなのは、The EconomistとNikkei Asian Reviewです。ほかにもTIMEなどの英字雑誌もありますので、自分の興味のある分野だけでなく、普段は飛ばしてしまう分野についても、意識して読むようにすることで背景知識がつき、英検1級読解問題の正答率を上げることができるようになるでしょう。
文書理解力
最後が文書理解力です。何度も話しているように、英検1級の読解問題は非常に細かい部分まで問われます。これは英語知識、背景知識があっても文書を適切に理解しなければ解くことが難しいでしょう。
また英検1級の読解問題はTOEICなどと比較すると、時間に余裕があるとはいえ、難易度が高いため理解に時間がかかることがあります。せっかく理解できる内容でも、時間内に解くことができなければ合格することはできません。普段から英語を速めに読めるよう鍛えると時間内での文書読解力が高まるでしょう。
「英検1級 長文読解問題 120」では各問題に目安解答時間がかかれています。記載されている解答時間よりも、2分~5分ほど短めに解けるよう鍛えることをお勧めします。
このほかにも、さらに詳しい読解問題対策については別記事でまとめていますので、併せて確認してみてください。
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リスニング対策
リスニングについて、英検1級のリスニング内容はそこまで難しい問題ではありません。時間をかければ解けるものがほとんどなのですが、英検1級の試験時間内に内容を理解し、正確な答えを選ぶというのはなかなか難しいです。普段からPodcastやAudibleで英語に耳を慣らしておきましょう。
上の図は英検1級リスニング問題突破に必要な要素をまとめたものです。
リスニング力
英検1級のリスニングはそこまで難しくはないとはいえ、当然高度な英語力が問われます。内容も政治経済、社会問題など幅広い分野で出題されるので、それらに対応した英語力がなければ聞き取ることはできないでしょう。どのような問題が出題されるかについては、「英検1級 リスニング問題 150」という参考書で確認できるので、確認してみてください。
また、当然ですが基礎英語力、つまり単語力は必要になります。聞こえる単語を知っているのと知らないのとでは大きく結果に影響します。語彙対策として勉強する単語を、文字だけでなく音でも理解できるように勉強するとよいでしょう。
さらに普段のリスニングでは若干早めのスピード(1.2倍~1.5倍速)で聴くようにすると、本番でのリスニングが聞き取りやすくなるのでオススメです。
背景知識
前項でも述べたように、リスニングは幅広い分野で出題されます。そのため、背景知識があるのとないのとではこれも大きく変わってきます。お勧めはPodcastやAudibleです。英語ニュースなどはPodcastを活用し、BBCやCNNなどの英語ニュースを耳で聞くようにすることをお勧めします。
ニュースなどがつまらないという方は、小説をAudibleで聴いてみましょう。物語を楽しみながら英語耳を作ることができます。
多様力
最後が多様力です。英検1級リスニングにはインタビュー問題があり、ここでは実際にインタビューで使われた音声を使って試験が作られています。そのため、いわゆる「教科書通りのキレイな英語」ではない場合もあるのです。
海外経験がある方などは特に問題なく聞き取れるかと思いますが、そうでない場合、慣れない英語で戸惑うという方もいるかもしれません。そうならないためにも、普段から様々な種類の英語(ブリティッシュ、アメリカン、オーストラリア)に触れるようにするとよいでしょう。もし機会があるのであれば、ノンネイティブの英語にも触れておくと、より様々な英語に対応できるようになるでしょう。
2次試験対策
最後が2次試験です。英検1級の2次試験はスピーチ問題です。5つのトピックの中から、自分の話すトピックを一つ選び、2分間のスピーチを行います。対策としてはエッセイ問題に通じる部分が多くあるので、内容自体はそこまで難しいものではありません。しかし、短時間にトピックを選び、2分間のスピーチを行うというのは、普段英語を話す機会があまりない方には非常に難しく感じるでしょう。
上の図は英検1級2次試験突破に必要な要素をまとめたものです。スピーチ形式に沿っていること、背景知識があり自分の意見を述べられること、そして前後のやり取りを英語でスムーズにできることが必要になります。英語力があることは大前提ですし、2次試験に進んだということは1級合格の英語力はあると思いますので、ここでは英語力は省略させていただきます。
スピーチ形式
英検1級2次試験では2分間のスピーチを行う必要があります。対策としてはエッセイ問題に通じる部分があり、初めに結論を言い、理由を述べ、最後にまとめる。という流れで話す必要があります。
なお意見については、必ずしも自分自身の本当の意見である必要はありません。例えばトピックに対し、自分は賛成ではあるけれど、反対派のほうがスピーチがしやすいというのであれば、反対派としてスピーチを行ってください。
スピーチ形式や問題については、「英検1級 面接大特訓」で詳しく確認できますので、1次試験に突破したらぜひ参考にしてみてください。
エッセイ問題以上にスピーチ問題は形式に沿って話すのはなかなか難しいです。独学で進める場合も、時間を図り音声を録音してみるなどして自分のスピーチを客観的に確認できるようにしてみてください。できれば専門の対策を行ってくれるところへ行き、聴いてもらうことをお勧めします。
都内であれば、「富士通通訳ガイドアカデミー」、横浜であれば「ACT語学学校」がお勧めです。オンラインで受講するのであれば、「Bestteacher」がお勧めです。
何度も通わなくても、直前の最終チェックとして確認してもらうというのは非常に有効かと思います。私自身、最終確認として「富士通通訳ガイドアカデミー」の英検1級2次試験直前セミナーへ参加し、確認してもらいました。詳細は下記参照。
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背景知識
英検1級全体でいえることですが、背景知識がないと的の外れたスピーチをしてしまう恐れがあります。様々な分野で5つトピックが出題されるので、自分が一番話しやすそうなトピックを選ぶのはもちろんですが、それ以前に常日頃から社会に関心を持つ必要があります。
特にスピーチ終了後の質疑応答では、スピーチ内容に沿った最近のニュースなどをもとに質問されるケースが多いので、新聞などを読んでいないと、「えっ、それは知りません」ということになりかねません。テレビ、新聞、インターネットなどあらゆる媒体で様々な問題に関心を持つようにしましょう。
日常会話
最後は日常会話です。2次試験はスピーチですが、それ以前に面接試験です。入室したらまず自己紹介を求められますし、スピーチに入る前に軽く質問がある場合があります。またスピーチ後には質疑応答がありますので、通常の英会話ができるようにしておかなければいけません。
たとえスピーチが完璧であっても、前後のやり取りがちぐはぐであれば合格は難しいです。私自身、英検1級2次試験の対策はスピーチの対策よりも、話す機会を増やすことを重視しました。その結果、試験ではちょっと話過ぎてしまうということもありましたが、そのおかげで合格することができました。スピーチ形式は重要ですが、そこに力を入れるばかりに、日常会話がおろそかになってしまっては本末転倒です。日常会話もきちんとできるよう、常日頃から英会話の機会を増やすようにしましょう。
まとめ
英検1級は非常に難易度の高い試験です。でもその分、合格した時の嬉しさはひとしおです。英検1級はエッセイ、スピーチ問題があるため独学では難しい部分はあります。それでも、独学で合格している方は多いですので先駆者たちの苦労を参考にしつつ、勉強してみてください。
独学で心配という方は、専門の対策を行ってくれる学校へ行くのがお勧めです。特にエッセイと2次試験についてはできれば誰かに見てもらうことをお勧めします。