HSKK 中国語

HSKK(汉语水平口语考试)初級合格に必要な勉強方法!

你好大家!皆さんこんにちは、Lainaiです。皆さんはHSK口語試験というのを聞いたことがありますか?HSK口語試験(以下HSKK)は初級・中級・高級の3段階に分かれているスピーキング試験です。今回はその中でも、HSKK初級合格に必要な勉強方法と発音の習得方法を紹介します。HSKK初級は日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、孔子学院奨学金への応募条件にもなっているので、留学を考えている方はぜひ検討してみてください。

HSKK(汉语水平口语考试)初級ってどんな試験?

HSKK(汉语水平口语考试)とは、中国政府公認の中国語試験で、中国語の会話能力を判定する試験です。HSKKは初級・中級・高級の全さん段階に分かれています。

試験はすべて録音形式で行われ、マイク付きイヤホンに自分の声を録音して提出します。形式に慣れていないと戸惑うかもしれませんが、対面でない分人によってはやりやすい方もいるかもしれませんね。

問題用紙も配られますが、すべて音声を聞き取って、解答をマイクで吹き込んでいきます。

HSKK公式サイトによれば、HSKK初級は

日常話題を聞き取り、また表現することができ、基本的なコミュニケーションのニーズを満たすことができる(200語学習程度)http://www.hsk-ibt.jp/hskk_intro.htm

となっています。

  初級 中級 高級
受験料 4,752円 5,832円 7,344円
受験時間 37分 41分 44分
単語数 200語 900語 3000語


HSKK初級の問題内容と注意点

単純比較はできませんが、HSK筆記試験の1級が150語前後、2級が300語前後ですので、HSKK初級の難易度はおおよそHSK1級から2級の間、中国語検定だと4級~3級前後の難易度だということができます。

それではHSKK初級の問題内容と注意点を見ていきましょう。まずは試験形式を知っておく必要があります。問題は大きく3つのパートに分かれていますので、まずはそれを頭に入れておきましょう。

第一部分(全15題)6分 問題を聞いて復唱する
第二部分(全10題)4分 問題を聞いて簡潔に解答する
第三部分(全2題)

解答準備7分+解答1分半×2題

問題文を読んで、自分の考えを述べる

(解答時間は各1分半)

また注意点は下記の通りとなりますので、受験前に見直しておくとよいでしょう。

*問題はすべて中国語です。問題文は一度しか放送されません。(中国語検定は音声が2回流されますが、HSKはすべて1回ですので注意してください)

メモは自由に取れるので、必要な際はメモを取りましょう。

*解答時間になるとみんな一斉に話し始めます。隣の人の話し声が耳に入り、自分が何を話しているのか分からなくなることがあります。周りの声に引きずられないためには、しっかり集中することが大切です!

*試験前に以下の三つを中国語で聞かれるので、答えられるようにしておきましょう。

それぞれ10秒の解答時間があります。

‘你叫什么名字?’(あなたの名前は何ですか?)

‘你是哪国人?’(あなたはなに人ですか?)

‘你的序号是多少?’(あなたの受験番号は何番ですか?)

これらは、必ず質問される内容ですので、初めての受験でもきちんと答えられるよう準備しておいてください。

*100点満点の試験です。60点以上のスコアが合格基準となっています。ちなみにHSKKのパートごとの得点は公開されません。とにかく全体で60点以上取得すれば合格ですので、得意なパートできっちりスコアをとれるよう対策をしていきましょう。

私がHSKKを受けたきっかけは、孔子学院奨学金の応募条件にHSKK初級が必須だったからでした。HSKK初級の受験を控えた当時、中国語が話せるようになりたくて留学へ行くのに、留学の切符を手に入れるためにスピーキング試験を受けなければならないという現実に若干焦りを感じていました。もしかすると、この記事を読んでいる皆さんの中にも私のような方がいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、しっかりと傾向を抑えて対策すれば大丈夫です。HSKK初級は決して難しい試験ではありません。会話力に自信のなかった私もなんとか留学前に、HSKK初級を取得することができ、その後留学中に中級を、そして帰国後に高級を取得することができました。

パート別注意点と勉強方法

それではHSKK初級のパート別注意点と勉強方法を見ていきましょう。

HSKK初級のパートは下記のとおりです。

第一部分(全15題)6分 問題を聞いて復唱する
第二部分(全10題)4分 問題を聞いて簡潔に解答する
第三部分(全2題)

解答準備7分+解答1分半×2題

問題文を読んで、自分の考えを述べる

(解答時間は各1分半)

それではそれぞれのパートを詳しく見ていきましょう。

第一部分 復唱問題

第一部分は復唱問題です。これは中国語音声が流れ、それを復唱するだけの試験です。問題文は短いですが、きちんと聞き取り、発音できるよう日頃から中国語を聞き取る練習をしておきましょう。

先ほども述べたように、受験当時の私は話すことに自信がなかったので、第一部分で満点をとれるよう発音の練習をしていました。例えば‘你在读书吗?’のように問題文は非常に短いです。しかし、だからこそ細かい発音にも気を配っていました。

とにかく聞き取ったことを、そのまま復唱すれば点数がとれるので、自信がない方はここで点数を稼げるよう頑張りましょう。たった20分程度の試験時間でスキルを判断されてしまうので、点数の取れる部分はきっちり稼いでいきたいですね。

第二部分 会話問題

第二部分は簡単な質問に、簡潔に解答する問題です。スピーキングに自信がなくても、安心してください。実はとても簡単です。

問題例を挙げると、

質問:‘你有电脑吗?’ (あなたはパソコンを持っていますか?)

回答:‘我有电脑’(私はパソコンを持っています。)

というように、日常的な会話文にこたえていく問題です。

質問内容は主に肯定、もしくは否定で答えられる内容ですので、普段から筆記問題などでもきちんと回答できるよう練習をしておくとよいでしょう。少し練習して問題の傾向に慣れれば、簡単にとけるはずですよ。

第三部分 自分の考えを述べよ!

第三部分はHSKK初級、一番の山場です。開始時に7分間の時間が用意され、その時間内に2つの問題文をみて自分が話す内容をまとめます。メモも取れるので、焦らずにじっくり考えてください。

問題文の例でいえば、

1.‘你最喜欢吃什么?为什么?’(あなたの一番好きな食べ物は何ですか?それはなぜですか?)

2. ‘请说说让你高兴的一件事。’(あなたがうれしかった出来事を話してください。)

という感じです。それぞれに対して各1分半で答えていきます。

これは少々会話に慣れていないと難しいですが、難しい単語を使う必要はないので、知っている単語をつなぎ合わせて答えていきましょう。

例えば、1の問題であれば‘昨天我吃了巧克力蛋糕。我很喜欢吃巧克力。就是因为~~。’(私は昨日チョコレートケーキを食べました。私はチョコレートを食べるのがすきです。なぜなら~~。)というような感じで、一文一文短くてかまわないので、自由に答えていってください。

解答時間は1分半もあり意外と長く感じます。私は1分半まるまる話し続けることはできませんでしたが、第一部分・第二部分で得点を稼いでいる自信があったのであまり気にしていませんでした。1分半も一人で淡々と話していくのは結構つらいです。なので、私は中国人の友達に話していると想像してマイクに吹き込んでいました。

HSKK初級合格のための発音講座

最後にHSKK初級合格のための発音のポイントをお教えします。中国語の中には日本語にない音が多く存在し、中国人アナウンサーが話すようなきれいな音を目指そうと思えば、舌や口、息の使い方を工夫する必要があります。そこで、ここでは特徴的な中国語の発音をいくつか挙げてポイントを説明しますね。

èの音

耳で聞いた音を正確に発音することができずはじめはとても苦戦しました。

そこで中国語の先生に相談したところ、「みぞおちにパンチを食らった時に口から出る音を想像して」と言われました。(笑) なんだそれ?と思われた方も想像してみてください。私はすごくピンときたのですが…。この表現が皆さんにも伝わっていれば幸いです。

-ngと-nの違い

-ngと-nの音の違いも難しいですね。例えばyángとyánもそうなのですが、カタカナで書いてみるとどちらも最後は「ン」の音です。しかし、HSKK合格のためには、意識的に音の違いを知っておくことが大切です。そこで発音時の区別の仕方をご説明します。

-ngはカタカナの「ク」に半濁点を付けた「ク゜」のようなイメージです。舌が上あごにくっつかず、喉が閉じているような感じです。鼻にかかる音が特徴です。

-nの音は、舌が上あごに接します。口を閉じきる必要はないですが、-ngの音に比べると口の開け幅が少ないです。

-a と e の違い

-a と – e の違いも日本語にはないので難しいですね。どちらもカタカナだと「ア」になりますが、aを使った場合は、口を横に広く開けて発音します。Eのほうは口を軽く開け発音します。どちらかというと、日本人にはaを使った音のほうが難しいです。こちらは意識して口を横に大きく開けるようにすることで克服できます。

私がお世話になったある中国語の先生が「どんなに単語を知らなくても、発音さえきちんとしていれば ‘すごいな、上手だな’ と思わせることができる!」とおっしゃっていました。実際に中国でたくさんの外国人留学生と交流する中で、この言葉にとても共感できるようになりました。皆さんもぜひ発音のスキルアップに挑戦してみてくださいね。

まとめと得点公開

HSKK初級の突破に大切なのは、発音の練習をしっかりすることです!自分の意見を中国語で話すことがまだ苦手でも、発音さえしっかりしていれば合格点は超えられるのではないでしょうか。私は70点で合格することができました。(HSKKの場合パートごとの得点は公開されません)

初級とはいえ合格通知を見た時はスピーキングに少し自信が付きました!皆さんも留学準備や力試しにぜひトライしてみてくださいね。次回の記事では中級と高級についての解説をします。それでは、再见!

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Lainai

2013年立命館大学文学部入学。同年夏に1カ月間北京大学へ短期留学し、そこでの経験を踏まえて長期留学したいと思い立つ。2015年の夏学期から休学し、孔子学院奨学金制度を利用して10か月間、重慶市の四川外国語大学へ留学。帰国後HSK6級、HSKK高級を取得。孔子学院奨学金制度を使っての留学や、四川外国語大学での暮らしなど、経験してきたことを発信していければと思います。

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